IoT技術とは何か?基本的な仕組みと活用事例をわかりやすく簡単に解説!

「IoTって何?」

「最近聞くけど、よくわからない。」

今回は最近よく耳にする『IoT技術』について例を用いながらわかりやすく解説していきます!

目次

1   IoTとは?

  1.1 IoTの意味

  1.2 IoTの仕組み

 

2 IoTの活用で実現できる4つの機能

  2.1 IoTの機能① モノを操作する

  2.2 Iotの機能② モノの状態を知る

  2.3 IoTの機能③ モノの動きを検知する

  2.4 Iotの機能④ モノ同士で通信する

3   IoTの未来を担う2つの通信技術

    3.1 通信技術① 5G

    3.2 通信技術②  LPWA

4   IoTとAIの関係性

 

5   まとめ:IoTの導入で豊かになる世界

 

 

1.1  IoTの意味 

IoTは「internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。

社会のデジタル化が進んだ現在、家電や自動車といった「モノ」をインターネットに接続する技術=IoTが注目を集めています。

IoTの活用により遠隔地から対象物を計測・制御したり、モノ同士で通信を行うことが可能になることから、様々な分野・領域で活用が期待されています。

 

1.2  IoTの仕組み

普段、何気なく利用しているエアコンや冷蔵庫といった各種家電。自動車・バス、インフラ等の設備など、さまざまなモノにIoT技術が活用され始めています。モノの状態や動きを感知したり、データを取得します。入手した情報をインターネットを介して人やモノに伝送することがIoTの基本的な仕組み。

IoT活用事例

電気ポットの使用状況を離れて暮らす家族に知らせ、安否確認

①離れて暮らす高齢の親が象印マホービンの電気ポットを使う
└電気ポットには無線通信機が搭載されている②電気ポットの使用状況が家族の端末に送信される
└電気ポットの使用状況を1日2回チェックでき、1週間分のグラフも確認できる③電気ポットの使用状況から親の生活リズムを把握することができる
└変化が現れた場合などに素早く安否確認できる
参照:みまもりほっとライン | 象印マホービン株式会社

普段利用している電気スポットに無線通信機を搭載することで、「安全確認」「遠隔操作」「生活リズムの数値化」など、新しい価値を消費者に提供できるようになりました。

IoT技術の導入により、「モノ」としての電気ポットに安否確認サービスという付加価値を加えたことで、これまでにない観点から消費者へのアプローチが可能になりました。今後、高齢化社会がますます加速していくことを考慮すると、消費者需要の変化を見越したIoTの活用事例といえるでしょう。

 ◆IoTの4つの機能

2.1 モノを操作する(ex. 外出先から家のエアコンをONにする)

2.2 モノの状態を知る(ex. 電子機器の電池残量を遠隔地から把握する)

2.3 モノの動きを検知する(ex. バスのリアルタイムの運行状況を把握する)

2.4 モノ同士で通信する(ex. 室内に人が立ち入ったら照明を明るくする)

<IoTの機能>

2.1 モノを操作する

IoT活用の代表格といえるのが、離れた場所にあるモノを遠隔操作する機能です。

電源のON/OFFといった単純な動作だけでなく、エアコンの温度・風量の強弱など細かい設定まで調整できることがポイント。「モノを操作する」機能は、生活を便利にするための用途で活用されるケースが多いです。

◆「モノを操作する」機能の活用例

・帰宅中に家のエアコンをつけて室温を調整しておく

・家で留守番中の愛犬に、フードサーバーからエサをあげたり、安否確認ができる

2.2 モノの状態を知る

IoTは離れた場所にあるモノや人の状態を知る機能も大きな要素も持っています。

例えば、照明状態を外出先で確認できるため、消し忘れを防いで電力費用の削減が可能となります。他にもペットの首輪をIoT化にすることによって、ペットの健康状態をwん各地から確認することができます。体調の変化にも気づくことができ、より迅速な対応ができるようにもなります。

モノの状態を知ることができるということは、最新の情報をリアルタイムで得ることができ、数値化・データ化することができます。この機能は今後もビジネス領域の中で大きな価値を生み出します。

◆「モノの状態を知る」機能の活用例

  • 電子機器の電池残量や使用量が一定基準を超えると、アラートが発生する
  • 患者の心拍、呼吸、脈拍、血圧の数値に異常が確認されたのでアラートを出す
  • メーカーは蓄積したデータをマーケティング領域で活用できる

2.3 モノの動きを検知する

IoTには、モノや人の動きから現在の状況を知ることができる機能もあります。

モノや人の動きを検知するセンシング技術とIoTを組み合わせることにより自動技術が飛躍的に向上しました。

例えば、農業の分野ではIoTを活用して温度・湿度・水位などの環境栽培に影響する動きを検知して自動で最適な環境に調整することができます。

モノの周辺環境の状況・計測数値の動向・人の動きや生活をリアルタイムで検知でき、重要な変化も瞬時に把握し迅速に対応することができます。

◆「モノの動きを検知する」機能の活用例

  • 電車やバスの運行状況や混雑状況を把握できる
  • 老人ホームにいる祖父が暖房を頻繁に使用していたので暖かい肌着を用意した
  • 建設現場で重機や建機が人を検知したため、自動停止する

2.4 モノ同士で通信する

インターネットに接続したものとモノの間でデータを送受信することで、複数の電子機器を自動的に動作させる機能

最近とても注目されているのが、車の自動運転です。信号機からのデータを自動車が受信することで自動的に速度を落としたり、交通渋滞の緩和を促すような速度調整なども行うことができます。

人の判断を挟まずにモノ同士で通信を行なって自動的に判断・動作するため、特に”自動化”という観念で注目を高めている技術です

◆「モノ同士で通信する」機能の活用例

・信号機からの通信で目の前の信号が赤だと判断し、自動的に車が停止する

スマートホームやスマートビルディングなどモノ同士が連携して最適化する

 

3.1 通信技術① 5G

5Gの最大の特徴は「高速大容量」「多数同時接続」「低遅延」を実現する通信技術です。

今後、さらにIoT化が進むと膨大な通信データの処理が求められます。5GはIoTの普及を後押しし、多くの業界・職種の在り方を劇的に変えると言われております。

 

☆5Gの3つの特徴

①高速大容量
・通信速度は最大20Gbps。
・現行の4Gより約20倍速く、2時間の映画を15秒でダウンロードできるスピード。

②多数同時接続

・接続機器数は100万台/km2。
・4Gの約10倍にあたる約1万台の端末をインターネットに同時接続可能

③低遅延

・遅延はLTEの約10分の1の1ミリ秒程度。・タイムラグを気にせず、遠隔地にあるモノをリアルタイムに操作・制御可能。

 

3.2 通信技術② LPWA

LPWA(Low Power Wide Area)は、「省電力」「広範囲」「低コスト」が特徴の通信技術です。

 

☆LPWAの3つの特徴

①省電力

・一般的な電池で、数年から数十年にわたって運用できるほどの省電力性を持つ。

②広範囲

・数km~数十kmの通信が可能な広域性を有している。

③低コスト

・接続コストが安く、低価格で運用できる。

 

 

 

 

4 IoTとAIの関係性

IoTとAI(人工知能)は密接な関係があります。IoTによって収集したビッグデータはAIによって解析されるとともに、そのデータをもとにした新たなAIモデルが誕生しました。5Gの実用化が始まり、社会のIoT化が急速に進み始めるとあらゆるモノがインターネットに接続する時代が訪れると考えられています。つまり、IoT化が進むにつれて従来とは比較できない規模のビッグデータが収集されるということです。

このようにIoTとAIは密接な関係を築き上げながら、相乗効果を生み出すと期待されています。

 

★IoTとAIが生み出す相乗効果
① IoT化の加速により、さまざまなIoT機器が普及し、情報収集する
                ↓
② IoTが収集したビッグデータをAIが解析し、結果をもとに新たなAIモデルが誕生
                ↓
③ 新たなAIモデルを搭載したIoT機器が普及し、情報収集を継続する

 

5   まとめ

IoT(モノのインターネット)の急速な普及により、ひと昔前なら夢物語といわれていたことが実現できたり、諦めてきた問題を解決できるようになりました。また、IoT化することで新しい商品価値が生まれ、現在も生活に身近なIoT機器が市場を賑わせています。まだまだ課題も残っていますが、IoTが社会全体を豊かにするテクノロジーであることに疑いはありません。

この記事で紹介したようなIoTの基本的な機能や事例を参考に、自社の課題と照らし合わせながら技術導入の検討をしてみてください。